受験中ずっとポニーテールで肩下30㎝以上あった髪を、大学に入る前にバッサリとカットすると決めていました。
その目的は「ヘアドネーション」です。
ヘアドネーションに興味はあるけれど、どんな段取りでやればいいの?と思っている方向けに、実際の体験をレポートします!
ヘアドネーションと医療用かつら
小児がんをはじめとする病気や、事故による怪我、脱毛症などが原因で頭髪に悩みを抱える子どものために、メディカル・ウィッグ(医療用かつら)を作っている団体があるんです。
なんとその材料はすべて寄付された髪の毛のみで、フルオーダーのメディカル・ウィッグを製作し、完全に無償でプレゼントする活動をしています。
既製品の子ども用ウィッグはサイズ展開が少なく、ほとんどは人工毛で作り物だとわかってしまい、肌あたりも快適ではないらしいのです。
サイズの問題からセミオーダーやフルオーダーを注文したくても、非常に高額なために、購入出来ない子どももとても多いのが実情とのこと…。
“病気を抱えていても、周りの目を気にせず、のびのびと生活して欲しい”という想いから、寄付された本物の毛髪だけを使って、見た目が自然でサイズもぴったりな「小児用メディカル・ウィッグ」を無償で提供している団体が日本にはいくつもありました。
ヘアドネーション賛同美容室を探そう

メディカル・ウィッグ用の材料としてカットする時は、
- 髪を濡らさない
- 束にしてカットする
- 長さを計測する
といった注意点があります。
へアドネーションを受けつけている美容院は「賛同美容院」「賛同サロン」と呼ばれ、ヘアドネーションに関わる全てのことを熟知しているので安心です♪
賛同サロンは各ヘアドネーション団体のHPから検索できるので、ぜひ探してみて下さい。
長さの条件や送り方

提供できる髪の条件
調べてみたところ、ヘアドネーション団体によって条件が全然違いました。
- 長さ
- カラーリングした髪
- 白髪・白髪まじり
- パーマを当てた髪(ストレートパーマも含む)
- 天然パーマの髪・くせが強い髪質
など、OKな団体もあれば、NGな団体もあります。ですから、自分の髪の状態を見てから受け入れ可能な賛同サロンを探す方がいいかもしれません。
髪の毛の送り方
賛同している美容室が引き取って団体に送る場合もありますが、カットしてもらった髪を自分で郵送する場合もあります。
予約の際に聞いてみるといいと思います。
※現在コロナウィルスなどの影響の為もあり、受け付けを一時中止している団体もあります。HPで確認してみてください。
ヘアドネーションを受けつけている主な団体
JHD&C(Japan Hair Donation & Charity/ジャーダック)
日本のヘアドネーション活動を始めた最初のNPOです。18歳以下の子供たちに、寄付された髪だけで作ったメディカル・ウィッグを完全無償提供しています。
※幅広い髪質の受け入れが可能、長さは31㎝以上。
NPO法人HERO
全国のウィッグを必要とする子どもへ、ナチュラルな完全オリジナルのウィッグを製作し無償プレゼントをしています。オリジナルキャラクター・破牙神ライザー龍が人気!
※幅広い髪質の受け入れが可能、長さは31㎝以上。
つな髪
ヘアドネーション(髪の寄付)により医療用ウィッグを無償で提供するプロジェクトです。※15㎝以上でも提供可能。パーマ・天然パーマ・くせ毛・縮毛矯正された髪・ブリーチ・白髪まじり・傷みがひどい髪は不可。
おまけ♪
I do hair donation
ヘアドネーションの認知度を向上させるための「ヘアドネーションマーク」という可愛いデザインの缶バッジ。トートバックなんかにつけて歩くだけでボランティアになります。普通に可愛いです。
実際に体験してみた!
賛同サロンを探して予約
まずはHPがめっちゃ可愛い「JHD&C」で賛同サロンを探します。
家から2駅先にある美容室を発見したので、さっそく予約の電話をしました。
サロンの提携先の条件を確認
念のためヘアドネーション対応のカットがOKか確認しました。
カラーもパーマもせずに長さも31㎝以上あるので、受け入れ可能と言ってもらえて一安心。
ただ現在は「JHD&C」の方で受け入れ中止(コロナウィルスの影響で5月ころまで中止)とのことなので、自分で他の団体に送るか、再開を待ってやはり自分で送るかになることを伝えられました。
なりたい髪型を決める
一応31㎝カットした後の髪型を決めておきました。
思ったよりも短くなると言われたらどうするかも考えて、たとえベリーショートになっても31㎝を優先することを決意!
いざ当日!

電話で確認していたので、スムーズに進みました。
ヘアドネーションする髪はよく乾いている必要があるので、前日の夜シャンプーをしてからサロンに行きました。
まずはゴムで直径2-3センチの束になるように結んで、その上をカット。毛束がバラバラにならずに送ることが出来ます。私は毛量が多いので普段は悩みのタネですが、この時ばかりは良かったと思いました。
送り方を確認
今回はヘアドネーション団体に自分で送ることにしたので、それまでの保管の仕方などを教わりました。
「JHD&C」に送る際は髪の状態を記すドナーシートを書くことや、保管する時は風通しの良い場所に置くことなど。
特にヘアドネーション料金を取られることもなく、切ってもらったばかりの髪を渡してもらって終了となりました。
※注意したいこと※
最近「ヘアドネーション 意味ない」などのネットの書き込みが多いのですが、これは料金不足で送った髪の毛が戻ってきてしまうことが多いからのようです。
JHD&Cによると、「“料金不足”で事務局に寄せられる郵便物は、全体の約4割、1日に100件から、多い日には150件に上ります」とのこと。(HP参照)
郵便料金の改定・あるいは重量規定などに注意して、せっかくの善意を無駄にすることなく届けられるように気をつけたいですね!
まとめ
- ヘアドネーションとは「医療用ウィッグのために髪の毛を寄付するボランティアのこと」
- 日本にはいくつかヘアドネーション団体がある
- 団体によって長さの条件や送り方が違う
- 髪カットは賛同サロンを利用すると便利
- 送り方はきちんと確認する
身近なことから出来るボランティア「ヘアドネーション」。実際にしてみたら思った以上に簡単でした。
私の髪で誰かが笑顔になってくれる、そう思っただけで温かい気持ちになります♪
もし気になっている人がいたら是非挑戦してみることをお勧めします。
ではでは、また!